
リフォーム業歴12年のエイトです!
「屋根の葺き替えにかかる費用の相場は?」「高額な工事を行った後に後悔したくない。」
初めて屋根のリフォームを行う場合、どのくらいの費用が必要なのか不安になりますよね。相場を知らないまま工事を依頼すると、高い金額を支払って後悔してしまうこともあります。
そこでこの記事では「屋根葺き替えの費用相場から、人気の屋根材であるガルバリウム鋼板の特徴、後悔しない業者選びのコツ」まで詳しく解説します。
屋根の葺き替えを安心して進めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
屋根葺き替えにかかる費用の相場
屋根の葺き替えにかかる費用の相場は「およそ100〜200万円」です。既存屋根材を撤去・処分するため、カバー工法に比べてやや高額になります。
屋根の面積が広い場合や形状が複雑な場合、下地補修が必要なときは、費用が300万円近くになることもあります。屋根の葺き替え費用の主な内訳は、以下の通りです。
| 項目 | 費用目安(㎡あたり) |
|---|---|
| 足場費用 | 600〜1,200円/㎡ |
| 既存屋根材の撤去・処分費用 | 3,000〜6,000円/㎡ |
| 下地補修費 | 2,000〜4,000円/㎡ |
| 防水シート | 500〜1,500円/㎡ |
| 新しい屋根材の設置費用 | 4,000〜16,000円/㎡ |
| 諸経費・管理費 | 費用全体の約10% |
上記に加えて、古いスレート屋根にアスベストが含まれる場合は、別途アスベスト処理費が約10〜30万円かかります。また、屋根の葺き替え費用は、さまざまな要因で変動します。主な項目は以下の通りです。
- 屋根の広さ・形状
- 屋根の傾斜
- 既存屋根材の種類
- 下地の傷み具合
- 地域・業者ごとの人件費
屋根の面積や形状、傾斜によって作業の難易度が上がったり、手間がかかったりすると、費用が高くなる傾向にあります。
なお、近年は資材費の高騰による影響で、過去の見積もり時より費用が高額になるケースも増えています。より正確な金額を知りたい場合は、複数の業者から相見積もりを取ることが重要です。
人気の高いガルバリウム鋼板とは?特徴と費用相場
屋根の葺き替えで人気の高い「ガルバリウム鋼板」が気になる方もいるでしょう。ここでは、その特徴と葺き替え時の費用相場を解説します。
ガルバリウム鋼板の特徴
ガルバリウム鋼板は、アルミニウム55.0%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の合金で表面をメッキした金属素材です。錆びにくく、従来のトタン屋根の約3〜6倍の耐久性を持ち、耐用年数は約25〜30年とされています。
ガルバリウム鋼板は加工しやすい素材で、積雪や酸性雨、海沿いなどの厳しい環境下でも高い耐久性を発揮します。また、従来の亜鉛板よりも耐熱性に優れており、直射日光による屋根の温度上昇を抑える効果があります。
さらに、厚さが1〜3mmと薄く、瓦の約10分の1の重さしかない軽量素材のため、建物への負担を軽減し、地震の揺れにも強い屋根材として人気です。以上のようなメリットの多さから、ガルバリウム鋼板は住宅の屋根や外壁に広く使われています。
ガルバリウム鋼板への葺き替え工事費用
屋根面積が80㎡の住宅の場合、工事費用の総額は約140〜200万円です。ただし、既存屋根材が瓦なのか、スレートなのかによって費用が少し異なります。
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 瓦からガルバリウム鋼板 | 160〜200万円 |
| スレートからガルバリウム鋼板 | 140〜180万円 |
瓦は重量があり、スレートよりも撤去・処分に手間がかかるため、費用が少し高くなる傾向にあります。
ガルバリウム鋼板の屋根葺き替えを行う業者選びのコツ
ガルバリウム鋼板の屋根葺き替えを行ううえで、信頼できる業者を選ぶことが重要です。屋根のリフォームに後悔しないために、以下の3点を押さえておきましょう。
- 建築板金工事会社へ依頼する
- 電食の知識がある業者へ依頼する
- 悪徳業者に注意する
それぞれ詳しく解説します。
建築板金工事会社へ依頼する
ガルバリウム鋼板への屋根葺き替えは、「建築板金工事会社」へ依頼するのがおすすめです。
建築板金工事会社は、金属板を加工して屋根や外壁、雨どいなどを施工する専門業者であり、金属屋根に関する知識と技術を兼ね備えています。
ガルバリウム鋼板の葺き替えでは、薄い金属板を正確に切断・曲げ・貼り合わせる高い加工技術や、雨水の侵入を防ぐ「雨仕舞いの施工技術」が求められるため、経験豊富な業者でなければ、仕上がりに差が出てしまうのです。
葺き替え工事は多額の費用がかかるからこそ、信頼できる専門業者に依頼し、確実な施工をしてもらうことが大切です。
電食の知識がある業者へ依頼する
「電食(異種金属接触腐食)」は、異なる種類の金属が水分や塩分を介して接触した際に、一方の金属が腐食してしまう現象です。ガルバリウム鋼板は、ステンレスなどの異種金属と接触すると電食が発生するため、電食対策に詳しい業者へ依頼することをおすすめします。
ガルバリウム鋼板の施工経験が浅い業者では、電食を防ぐ処理を怠ったり、ステンレス釘などを屋根に残したまま施工してしまったりするケースがあります。
そのまま放置すると腐食が進み、耐久性の低下や雨漏りの原因になるため注意が必要です。丈夫な屋根を長く維持するためにも、電食に関する知識を持つ業者を選びましょう。
悪徳業者に注意する
屋根の葺き替えを依頼する際は、悪徳業者に注意しましょう。例えば、ガルバリウム鋼板について「メンテナンスが不要」と説明する業者もいます。
耐久性には優れていても、環境によって錆びや腐食が発生するため、定期的なメンテナンスは欠かせません。長期間放置すると劣化が進み、修繕費が高額になる恐れがあります。また、不当な工事費用を請求する業者にも注意しましょう。
信頼できる業者を見極めるには、複数の業者に相見積もりを取り、費用や内容を比較することが大切です。
まとめ
最後にまとめると、屋根の葺き替えにかかる費用相場は「約100〜200万円」です。
中でも、高い耐久性を持つガルバリウム鋼板は人気があり、多くの葺き替えに使用されています。
屋根の葺き替えは決して安い工事ではありません。だからこそ、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
後悔しないリフォームにするためにも、今回解説した内容を参考に、納得できる業者に依頼しましょう。