
リフォーム業歴12年のエイトです!
「屋根葺き替えの最適なタイミングはいつだろう?」
「少し劣化しているけれど、まだ葺き替えはしなくても問題ないかな」
屋根葺き替えを検討していて、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。最適な葺き替え時期は耐用年数だけでなく、屋根材の劣化状況に応じて判断する必要があります。
そこでこの記事では、屋根葺き替えの最適な時期からタイミングの見極め方、工事にかかる期間まで詳しく解説します。いつ葺き替えを行うべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
屋根葺き替えの最適な時期は20年〜30年
屋根葺き替えの最適な時期は「20年〜30年」とされています。ただし、屋根材によって耐用年数が異なるため、葺き替え時期も変わります。
以下は、屋根材ごとの耐用年数の目安です。
| 屋根材 | 耐用年数の目安 |
|---|---|
| スレート | 20年〜30年程度 |
| セメント瓦 | 20年〜40年程度 |
| モニエル瓦 | 20年〜30年程度 |
| 和瓦 | 40年〜80年程度 |
| トタン | 10年~20年程度 |
| ガルバリウム鋼板 | 20年〜40年程度 |
| ステンレス | 30年〜50年程度 |
| アスファルトシングル | 15年〜30年程度 |
上記の耐用年数を見ると、「瓦は比較的長持ちだから安心」と思われがちです。しかし、屋根材の下にある防水シートの寿命は20年〜30年程度しかありません。
そのため、たとえ屋根材が長持ちしても、防水シートの劣化に合わせて20年〜30年を目安に葺き替えが必要になります。
屋根の耐用年数を過ぎた場合はどうなる?
屋根の耐用年数を大きく過ぎてしまうと「雨漏りのリスク」が高まります。例えば、屋根のひび割れ部分から雨水が侵入し、腐食が進行してしまうケースです。
特に木造の場合は水に弱いため、住宅を支える梁や柱がどんどん腐食していきます。腐食を放置すると「シロアリが繁殖する」可能性もあり、建物全体の耐久性の低下や価値の減少につながります。

屋根の葺き替え時期は、耐用年数だけで判断するのではなく、屋根材の状況を確認したうえで決めることが大事です。
屋根葺き替えが必要なタイミングの見極め方
屋根の劣化具合は環境によって大きく異なるため、同じ屋根材でも劣化が進んでいるものと、状態が良いものに差が生じます。そのため「耐用年数だけで葺き替え時期を判断するのは難しい」といえます。なので、葺き替えが必要な時期かを判断するには、以下の4点をチェックしてみてください。
- 広範囲にひび割れがある
- コケが発生している
- 表面の塗装が剥がれている
- 雨漏りが発生している
それぞれ詳しく解説していきます。
広範囲にひび割れがある
屋根の広範囲にひび割れがある場合、破片が落下する恐れがあるため、葺き替えの検討が必要です。台風などで屋根の一部が欠けている場合は、破損してる屋根材の交換だけで済むこともあります。
屋根のひび割れを放置しておくと、破片の落下だけでなく雨漏りの原因にもなるため、早めに業者へ相談することをおすすめします。
コケが発生している
屋根材に湿気を含んだ状態が長く続くと、コケが発生することがあります。コケで屋根に雨水がとどまることで、防水性能の低下につながり、長期的には雨漏りの原因にもなります。

家の外側から屋根を見て、コケがたくさん発生している場合は葺き替えを検討した方がいいですね・・。
表面の塗装が剥がれている
年月が経つと、屋根材の表面塗装が少しずつ剥がれてきます。この塗装は紫外線や雨風から屋根を守る役割をしているため、剥がれると劣化が早まってしまうのです。
また、広範囲にわたって表面塗装が剥がれている場合、屋根材の内部まで劣化している可能性があります。内部が劣化した状態で放置してしまうと、表面の塗り直しだけでは効果がなく、葺き替え工事の検討が必要になるでしょう。
雨漏りが発生している
すでに雨漏りが発生している場合は、葺き替えが必要なタイミングです。なぜなら、防水シートの劣化や下地の腐食が進んでいる可能性が高いからです。
また、屋根裏に黒い染みができている場合は、雨漏りの前兆であることが多いため注意してください。雨漏りを放置すると、屋根材の劣化や腐食がさらに進行する恐れがあるため、早急に業者へ相談しましょう。
屋根葺き替え工事にかかる期間
「屋根の葺き替え工事にどれくらいの期間がかかるのか」も気になるところですよね。ここでは、一般的な葺き替え工事にかかる期間と、期間が変動する要因について解説します。
一般的な工事期間は1週間〜10日程度
屋根葺き替えの工事期間は「1週間〜10日程度」が目安です。以下は、葺き替え工事の具体的な工程と日数になります。
- 足場の設置:1日
- 古い屋根材の撤去:1〜2日
- 下地の補修:1〜2日
- 防水シートの施工:1日
- 新しい屋根材の取り付け:2〜3日
- 仕上げ作業:1〜2日
- 足場の解体と清掃・点検:1日
ただし、屋根の形状や天候の影響で、工事期間は変動します。
屋根の形状や天候の影響で期間が変わる
基本的に屋根の形状が複雑になるほど材料の加工や施工に時間がかかるため、工事期間は長くなります。例えば、屋根の勾配が急で作業に時間がかかる場合や、複雑な形状の屋根材を加工するのに手間がかかる場合などです。
このようなケースでは、通常の2〜3日ほど工期が伸びると考えておきましょう。また、雨や強風のような悪天候の際は、安全のため作業を中断することがあります。
特に梅雨の時期は雨が多く、予定より工事期間が大幅に伸びる可能性が高いでしょう。葺き替え工事を行うなら、天気や気温・湿度が安定している3月〜5月、または10月〜11月が適しています。

工事をなるべく早く終わらせたい場合は、時期を見て業者に依頼することが重要です。
まとめ
屋根葺き替えの最適な時期は「20年〜30年」とされています。
ただし、耐用年数だけで判断するのではなく、屋根材の状況をしっかり確認したうえで、葺き替え工事の時期を検討することが大切です。
葺き替えが必要なタイミングは、以下の4つのポイントで見極めてみてください。
- 広範囲にひび割れがある
- コケが発生している
- 表面の塗装が剥がれている
- 雨漏りが発生している
屋根の状態を定期的にチェックすることで、最適な時期に葺き替えができるでしょう。